Manami Kakudo

TOUR 2024Contact

打楽器奏者・角銅真実と
そのバンドメンバーとともに、
土地や人や出来事と出合い、
共鳴する時間を愉しむ。

2024年1月にアルバム『Contact』をリリースした音楽家・打楽器奏者の角銅真実が、自主レーベル「CAT TyPING Records」のもと、西日本の1府3県をめぐる「Contactツアー」を企画・開催。2024年11月、アルバム制作メンバーを携え、角銅真実 Band Setとして各地を訪れる。[SF(すこし、ふしぎ)]をキーワードに「未知のものに出合う・触れる」というテーマで制作された本アルバム。その楽曲たち(新しくできた曲も!)が、ツアーの先々で人やものや出来事と出合い、新たな音楽として響いていく。「私(たち)のなかにある自然や無意識を信じて、音が連れて行ってくれるままやってみよう」「身体がその場所や状況と共鳴するのが、ここで演奏しているということなんだ」これまで角銅がインタビューなどで「Contact」について語ってきたことを、なぞっていくような音楽の旅。

公演・チケット

前売 5,500円 / 当日 6,000円  / U18 2,500円 / U15 無料
※京都・尾道公演は要1ドリンクオーダー / 福岡公演は九州大学関係者特別料金あり

SOLD OUT

Contact x 京都

日時
2024.11.22(金)18:30 開場 / 19:00 開演
会場
紫明会館 3階講堂 (京都府京都市北区小山南大野町1番地) Google マップ
チケット
SOLE CAFE

※文化財のためエレベーターがなく、会場は3階となります。また、多目的トイレと身障者用駐車場のご用意がございません。お手伝いが必要な方はサポートいたしますので事前にお問い合わせフォームよりご連絡ください。

Contact x 尾道

日時
2024.11.23(土) 18:00 開場 / 19:00 開演
会場
浄泉寺 (広島県尾道市西久保町2-2) Google マップ
DJ
moderado music
出店
kougame/香味喫茶ハライソ珈琲/旧水曜カレー/おかめ/西原楓
チケット
kougame

※会場がお寺のため、エレベーターがなく段差がございます。また、多目的トイレと身障者用駐車場のご用意がございません。お手伝いが必要な方はサポートいたしますので事前にお問い合わせフォームよりご連絡ください。

Contact x 福岡

日時
2024.11.24(日) 16:30 開場 / 17:00 開演
会場
九州大学芸術工学研究院 多次元ホール(福岡県福岡市南区塩原4-9-1) Google マップ
チケット
Peatix

※会場にはエレベーター、スロープ、多目的トイレがございます。一般用駐車場はございませんが、身障者用駐車場を予約できますので、事前にお問い合わせフォームよりご連絡ください。

SOLD OUT

Contact x 長崎

日時
2024.11.30(土) 20:00 開場 / 20:30 開演
会場
長崎県美術館エントランスロビー(長崎県長崎市出島町2-1) Google マップ
チケット
イープラス/珈琲人町 店頭(9.14 10:00〜発売開始)

※会場にはエレベーター、スロープ、多目的トイレがございます。身障者用駐車場を予約できますので、事前にお問い合わせフォームよりご連絡ください。一般の方は近隣の提携駐車場を割引にてご利用いただけます。

Google マップ
Photo by Ryo Mitamura

出演

角銅真実 Band Set

どこからかやってきた5人が真実の見た夢をもとに約束のない待ち合わせのような会話を楽しむプロジェクト。現在のメンバーは 角銅真実 (Vo, Gt, Marimba etc)、秋田ゴールドマン(Contrabass)、巌裕美子 (Cello)、古川麦 (Gt, Cho etc)、光永渉 (Drs, Cho)。

角銅真実 (Vo, Gt, Marimba etc.)

音楽家、打楽器奏者。長崎県の山と川に囲まれ育つ。マリンバをはじめとする様々な打楽器、自身の声、言葉、身の回りのものを用いて、楽曲制作やパフォーマンスなど自由な表現活動を展開している。2024年1月に最新アルバム『Contact』をリリース。自身のソロ以外にバンドcero、dip in the pool、滞空時間など様々なアーティストのライブサポート、レコーディングに携わるほか、映画や舞台、ダンスやインスタレーション作品への楽曲提供・音楽制作も行っている。

秋田ゴールドマン (Contrabass)

東京都出身。東京のクラブで知り合った6人でSOIL & “PIMP” SESSIONSを結成する。2004年に『PIMPIN’』でデビューし、自らの音楽を”DEATH JAZZ(デス・ジャズ)”と呼んで精力的に活動する。大型フェスへの出演や海外での公演、多彩なアーティストとの共作で話題を呼ぶ。寡黙にして雄弁なベースプレイが好評で、皆を虜にしている。

巌裕美子 (Cello)

チェロ奏者。桐朋学園大学音楽学部演奏学科チェロ専攻卒業。桐朋オーケストラ・アカデミー研修課程修了。研究科・オーケストラアカデミー修了後は、オーケストラ、室内楽、様々なジャンルのライブ演奏、レコーディング等で活動中。アルル音楽教室、ハートノート音楽教室講師。

古川麦 (Gt, Cho etc.)

1984年8月27日カリフォルニア生まれ。日本、オーストラリアで育つ。シンガー、ギタリスト、トランペット/ホルン、作・編曲など多岐に渡って活動する。日本国内にとどまらず、台湾など、海外でのライブも多い。どのジャンルの枠にも収まらない唯一無二の凝った楽曲センス、確かな演奏技術、温かみのある歌声で、多くの人を魅了している。サポートとしてcero、角銅真実 Band Setなどに参加。バンドPome Shih Tzuのメンバー。近年は舞台音楽も多く手がけている。

光永渉 (Drs, Cho)

長崎生まれ。幼少の頃より和太鼓に嗜み、大学入学とともにドラムを始める。現在、cero、YOUR SONG IS GOOD、角銅真実、草彅剛などなど様々な場でドラムを務める。

角銅真実 Band Set
Photo by Masato Kawamura

ポッドキャスト

Contact Radio
角銅真実 Contact Radio
音楽家・打楽器奏者の角銅真実(かくどう・まなみ)によるラジオ通信。ツアーにまつわるゲストを迎えながら、2024年11月の「角銅真実ツアー2024 Contact」を前に、まだ見ぬ各地のみなさんへ向けて、日々の出来事やツアーの内容などなど、ゆるやかに語っていきます。
https://podcasters.spotify.com/pod/show/contact-radio

特別寄稿

Contact × 長崎 フライヤーに寄せて松永良平(リズム&ペンシル)

角銅真実が触れると、それは音楽になる。そのからだは音叉のように共振し、リズムとメロディを拡張する。鳥の声を「歌うようだ」と表現したりするが、角銅さんの音楽も「演奏している」というより「歌っている」と感じるものだ。楽譜や約束事にとらわれずに(かといって、ポップスとしての形を持たないわけではないが)、一緒に演奏するバンドとともに音楽の翼を羽ばたかせる。

その天才性を「ギフテッド(神から贈られたもの)」と表現してしまってもかまわない。だが、彼女が決して近寄り難い孤高の人ではない。「角(かく)ちゃん」。彼女を知る人の多くは親しみを込めてそう呼ぶ。ここ数年、サポートとして参加するcero、原田郁子(クラムボン)との即興的なユニットで細野晴臣とも共演する「くくく」、2024年に正式メンバーとして参加した滞空時間、そして伝説のユニット、dip in the poolでのサポートなど彼女の活動が多岐に及ぶのは、その才能と技術を買われているだけでなく、彼女自身の飾らない人柄と音楽表現が結びつくことで生まれるしなやかさが、途方もない魅力を感じさせているからだろう。毎年開催されている音楽フェスティヴァル「FESTIVAL de FRUE」では、もはやレジデント・アーティストと言っても差し支えないほどの存在となり、テリー・ライリーやサム・アミドンら、世界的なアーティストとも共演を果たした。そんな局面でも、彼女と彼女の音楽はやすやすとアーティストの心に結びつく。

現在の角銅真実バンドとは、ここ数年、活動を共にしている。角銅と同じ長崎県出身であるドラマー、光永渉(角銅は佐世保市に隣接する佐々町出身、光永は長崎市の船大工町出身)、ギターの古川麦とは、共にceroのサポート・メンバーを長く務めている。ここに、コントラバスの秋田ゴールドマンとチェロの巌裕美子が加わる5人編成が、現在の基本形だ。以前はさまざまな才能に触れて刺激を受けることを欲していた角銅の表現は、このバンドの形が定まったことで新たな深まりを得たし、ポップであることも実験的であることもおそれなくなった。「こういうジャンルの音楽をやっています」ではなく、どんなジャンルやスタイルの素材でもこのバンドを通過すれば「角銅真実バンド」の音楽になる。そして、その自信や経験が、彼女自身の深いルーツにある「長崎」や「民話」などの扉もひらいた。

近年のレパートリーとしてとても重要な2曲が、彼女の最新作『Contact』には収録されている。ひとつは長崎市に伝わる端唄である「長崎ぶらぶら節」。この曲がレパートリーとなったきっかけは、以前に長崎でライブをやるときに思い付いたからだそうだが、同じ長崎出身で、おくんちや精霊流しとも幼い頃から関わってきた光永の影響も大きかったと語る。

「故郷に対してはもともと、いい思い出というより「早くここを出たい」という気持ちが大きかったんです。でも「長崎ぶらぶら節」を歌うようになって、長崎出身の人や友達が長崎にいるって人から結構話しかけられる機会が増えて。あとは長崎の歴史や「ぶらぶら節」にまつわることを話しかけてくれる人も増えた。そういうこともあって、長崎自体にすごく興味が出てきたんです。自分でも「おくんち」を見に行ったり、フィールドワーク的なことをしているうちに、長崎に出会い直すようなことができた。それは私にはめちゃギフトでした」(『Contact』オフィシャル・インタビューより)

そして、もう1曲。アルゼンチン滞在時に祖母の初盆を迎えたことを思って作った「Carta de Obon」。帰国直後にこのバンドで演奏するとき、「おくんち」の掛け声である「ヨイヨーイ」を加えたのは光永のアイデアだった。そして、この曲のミュージックビデオには、実際の精霊流し(2022年)の映像が使用されている。

自分のなかに眠っていた故郷との結びつきは、近くて遠いものだった。それは彼女だけが特別に感じているものではなく、現代を生きる人間にとってはとても普遍的ではないかと思う。最新作『Contact』には、見知らぬものに触れる楽しさだけでなく、遠く離れたものを自分の内面にも見出す勇気が表れている。そして今、角銅真実バンドは、共に演奏を続け、共振を続けたことで、彼女の物語をみんなの物語として羽ばたかせる力を豊かに蓄えている。

松永 良平
1968年、熊本県生まれ。大学時代よりレコード店に勤務し、大学卒業後、友人たちと立ち上げた音楽雑誌『リズム&ペンシル』がきっかけで執筆活動を開始。現在もレコード店勤務のかたわら、雑誌/ウェブを中心に記事執筆、インタビュー、ライナーノーツ執筆などを行う。
X @emuaarubeeque Instagram @emuaarubeeque

クレジット

  • [Contact x 京都] 主催: CAT TyPING Records PA: 東岳志 / 島田達也 (night cruising) 協力: SOLE CAFE
  • [Contact x 尾道] 主催: kougame PA: Moky 音響: Takashi Nagata
  • [Contact x 福岡] 主催: CAT TyPING Records 共催: 九州大学芸術工学部 城研究室 制作: mayonaka 技術・空間コーディネート: Herbay PA: Moky 協力: 九州大学芸術工学部サークルTRP ほか
  • [Contact x 長崎] 主催: 角銅真実 Contact × Nagasaki 実行委員会 PA: 梶野泰範 (STAGEMIND) 特別協賛:チョープロ 協賛:圓立寺 / 川口農園 / 紅灯記 / 珈琲人町 / 古物豊島 / タケマルシェ / でじま芳扇堂 / ながさき雪の浦手造りハム / 日本料理 瀧 / 薬湯 & サウナ ofuroba / Act for. / coffee & clayworks 笠 / enotecaR / famiglia / HIROI TOBACCO SHOP / ISIAL / List: / monné legui mooks / Nu / PEACETOWN COFFEE / sima / SOT L'Y LAISSE / square coffee & bake / TAKE OFF / 063FACTORY / ...et R 協力: エフエム長崎 / 長崎県美術館 / 珈琲人町
  • 企画: 角銅真実 (CAT TyPING Records)
  • 制作: 山口麻里菜 (CAT TyPING Records)
  • 広報: 永江大 (MUESUM)
  • デザイン: 竹田大純 (HAUS)
  • アドバイザー: 藤田塁